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スペーシャル・ダイアローグ ~ 空間の対話:公共アートと気候変動

スペーシャル・ダイアローグは、プロジェクトとして、世界的な仮想水の流通と評されている状況について考察を進めます。
簡単には見えないが膨大な、商品や物品の生産や交易の過程に組み込まれた水資源の取引という水経済の中で、日本は水の主要輸入国、オーストラリアと中国は主要輸出国となっています。

Water Stats

当プロジェクトの焦点となる主要港、メルボルン・上海・東京の三都市は、原材料、物品、サービスの交換による仮想水の貿易に深く係っており、アジア太平洋圏に置ける水経済の主要地点であります。

既に、水は世界的に競争の対象となる資源だと指摘されており、家庭用水道料金の上昇や水の使用制限規定、都市空間に偏在するペットボトルの水等、都市内の生活必需品としての認識も高まりつつあります。人口増加や気候変動により徐々に重くなる環境的負担もあり、水を巡る対立・闘争は21世紀になり激しさを増して行くでしょう。

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スペーシャル・ダイアローグは、都市空間に関する認識を、その都市に必要不可欠な、都市外の生態系や、地球規模の生態系にまで拡張する事によって、水を巡る世界的な緊張に関する認識を高める事を目的としています。都市における水の役割を、掛け替えない資源としてのみではなく、現代都市の迅速なペースの中で見落とされがちな深い文化価値に溢れる、生活上必要不可欠な要素としての「水」の表現を追求して行きます。

スペーシャル・ダイアローグは、公共アートが公共とプライベートの交差する空間でどのように作用するのか、そして、公共アートがデジタルメディアを通して気候変動への対応という問題に関する国際的な対話を生み出す可能性について追求するプロジェクトです。
プロジェクトのメンバーを構成するアーティストと文化学者は水を、競争の対象となる重要な資源としてだけではなく、地球上の全ての生物に欠かせない要素であるという観点から、めまぐるしく移り変わる現代の都市社会では見落とされがちな、深い文化的価値に溢れた要素として捉えています。対象となる三都市は、異なる自然環境の中、独自の歴史を受け継ぎながら形成されています。この三都市には、また、港湾都市としての共通点もあります。メルボルンチームは、上海と東京のアーティストと交流し、水がどのように必要不可欠であるのかを探っていきます。以上の過程を踏み、スペーシャル・ダイアローグはソーシェルネットワーク空間での繋がりを通して共有できる価値観を見出だし、世界的な環境問題や気候変動への適応に関する対話を展開させます。

Crowd shot

このプロジェクトは、オーストラリアのメルボルンにあるRMIT大学(王立メルボルン工科大学)で進められており、オーストラリアの大手企業であるグロコン社、フェアファックス・メディア社から多大なる支援を受けています。グロコン社はオーストラリアの開発・建設業界をリードする会社で、フェアファックス・メディア社はオーストラリアでも五指に入る多角展開しているメディア企業です。両社ともに、人類全体に影響する現在の環境問題に関して社会との対話を積極的に行うことを目標としており、その企業活動の一環としてRMIT大学の当プロジェクトを支援しています。
また、「スペーシャル・ダイアローグ ~ 空間の対話」はオーストラリア研究協議会(Australian Research Council)より、第一種研究助成金を与えられています。

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